
シェアできる空間を
世界初のコミュニティハウス「吉野杉の家」は建築と文化の共有を通し、地域の活性化を目指すために生まれました。建築家の長谷川豪とAirbnb共同創業者ジョー・ゲビアのコラボレーションにより、奈良県の吉野町に建設。現代のテクノロジーとコミュニティ主導型のデザイン、そして地元の人たちが受け継いできた伝統文化を取り入れてつくられたこの家は、世界中から訪れるゲストと地域コミュニティとの新しい関係づくりを追求しました。
2016年に吉野町で建設が行われ、東京で開催された「HOUSE VISION2016東京展」にてお披露目。のちに奈良県吉野川のほとりに移築されました。その後カフェもオープンし、2017年の4月よりAirbnbのリスティングとして公開されました。
コミュニティが
ホストになる家
1階は地域に解放したコミュニティスペースで、2階はゲストが宿泊できるお部屋をご用意。まさにハイブリッド型の構造な吉野杉の家は、ゲストと地元の人たちがともに経験を共有できる空間づくりを目指しました。宿泊予約はすべてAirbnbで行われ、吉野コミュニティのメンバーがホストとして出迎えます。1階のコミュニティスペースでは地元の人たちが日々集い、他のゲストやホストとはもちろんのこと、地域の方々との交流を楽しむことができます。長いテーブルを囲み、地元の人たちと食事を共にするひとときはこのホームシェアの醍醐味でもあります。
吉野杉の家はAirbnbがホストと手がける世界初のコミュニティハウスとして建てられました。プロジェクト発案当初、吉野のコミュニティの方々との話し合いの中で「コミュニティがホスト」というかたちが決まり、吉野の人たちによる運営が始まりました。
吉野杉の家がオープンしてからは地元の人だけにとどまらず、外国からの旅行者と交流をしたいという学生など、ホスト協力を希望する方々が各地から吉野に移り住みました。1周年記念の日にはコミュニティホストメンバーの数が31人にも増えました。
“ホストするのは楽しいです。世界中の人々と交流ができ、子どもたちにとって良い経験になっています。”
お家の域を超えて
ホストコミュニティは収益をともに共有し、宿泊予約の収入の一部を「コミュニティ投資基金」としてお家の領域を超え、地域コミュニティや文化的な遺産を守るための資金として寄与されます。ゲストが宿泊するごとに97%が、コミュニティ投資基金を介して地域へともたらされる仕組みになっています。
収入の40%がコミュニティプロジェクトとして地域に還元されました。